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『ほくろちゃん』第三話:ほくろちゃんと恋の夢
瑠美子ちゃんの左手の薬指の爪の横にポツンとある楕円の黒い点がほくろちゃん。
ほくろちゃんは瑠美子ちゃんと一緒に生まれました。
ほくろちゃんは瑠美子ちゃんが大好きです。
でもほくろちゃんは自分の黒くてなんだかかわいくないその姿が大嫌いでした。
瑠美子ちゃんの真っ白な手を自分が汚しているように思っていました。
瑠美子ちゃんが包丁で指を切って数日間、
ほくろちゃんは真っ暗な中でただただ物音に神経を集中させる日々が続きました。
そしてさっき、お風呂上りにとうとう絆創膏がはがされました。
暗くてじめじめした生活とはおさらば。
外はとてもまぶしくて目がしばしばしたけどほくろちゃんはとっても喜びました。
きれいな空気をいっぱい吸いました。
でも瑠美子ちゃんの左手の薬指はふやけてしわしわ。
ほくろちゃんの楕円形も更にいびつになりました。
ほくろちゃんは思いました。
「このしわしわはいつ治るんだろうなー」
ほくろちゃんは瑠美子ちゃんの怪我としわしわが早く治るおまじないをしました。
瑠美子ちゃんも早く治ってほしい様子でほくろちゃんの指に軟膏をぬりました。
その晩、ほくろちゃんは久しぶりにいい夢を見ました。
恋の夢でした。
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