『ほくろちゃん』第二話:ほくろちゃんと絆創膏

瑠美子ちゃんの左手の薬指の爪の横にポツンとある楕円の黒い点がほくろちゃん。
ほくろちゃんは瑠美子ちゃんと一緒に生まれました。
ほくろちゃんは瑠美子ちゃんが大好きです。
でもほくろちゃんは自分の黒くてなんだかかわいくないその姿が大嫌いでした。
瑠美子ちゃんの真っ白な手を自分が汚しているように思っていました。

瑠美子ちゃんは最近ちょくちょくお母さんの晩御飯の支度を手伝います。
お母さんとおそろいのエプロンをして並んで台所に立ちます。
でもちょっとおっちょこちょいなのでお母さんみたいに上手に包丁を使えません。
ほくろちゃんは自分に近づいては離れる包丁が怖くて仕方がありませんでした。

ほくろちゃんは思いました。
「なんで急に料理に興味を持ったのかな??」

ほくろちゃんは瑠美子ちゃんが台所に立つ度に怪我をしないおまじないをしました。
でもやっぱり瑠美子ちゃんはおっちょこちょいなのでした。
しかもほくろちゃんのいる薬指を切っちゃいました。
お母さんは慌てて絆創膏を貼りました。
「待って!!真っ暗になって何も見えなくなっちゃう!!」
ほくろちゃんは叫びましたがそれもむなしく数日間真っ暗な生活が続きました。
ほくろちゃんは仕方が無いので留美子ちゃんの周りで聞こえる音に集中することにしました。

その中になんだか聞きなれない声がありました。
今まで聞いたことの無い声。
男の子の声でした。
誰の声だか気になるほくろちゃん。
怪我が治って声の主に会えるのが楽しみになりました。

[物語] 川辺みほ(GiantGrammy)
GiantGrammyの女優であると同時に、GGプロデュースやインディペンデントシアタープロデュース「極-kiwami-」参加公演では、作家としても活躍。 GiantGrammyのサイトではipの連載第一弾だった「川辺的架空小話「Re:」をラジオドラマ用に書き直してオンエア中! 劇団サイト=http://giantgrammy.com/ 個人ブログ=http://ameblo.jp/mihogram/